関連バナー広告

日誌
事務局日誌 >> 記事詳細

2010/10/13

我々が嬉々としてクマを射殺する?

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri
私は福井県出身で、かの地の北東部、石川県や岐阜県との県境はやたらとツキノワグマが多いことで有名です。
 昨日もデイケア施設に白昼堂々ツキノワグマが侵入し、職員に怪我を負わせ、一晩の籠城の末、ハンターに射殺されました。
 
 こういう事件が起こるとたいてい批判されるのは猟友会で、嬉々としてクマを殺すとか、生き物を殺して遊んでいるとか、それはもう見ているだけで頭が痛くなるような罵詈雑言の嵐ですね。
 
 確かに、現状ではハンターに帰すべき責もあると思います。
 
 人に危害を加えたクマの殺処分を決定するのは行政で、ハンターは危険で外聞の悪い汚れ仕事を買って出ているわけです。
 本来、自然の恵みを享受する立場であるハンターの側からも、行政に対して希少動物の保護とか、クマと人間が不意に接触することによるトラブル(ひいては不本意な殺処分、狩猟資源の減少)を防止するための提言があっても良いと思うのですが、そういうことをするハンターや猟友会員はあまりいないようです。
 我々がやっている有害捕獲や狩猟と、公園のネコに石を投げていじめるのと、何が違うのか。万人が納得できる説明を、これまでのハンターはできていなかったのかもしれません。
 
 それと、やはり見た目の問題、といういうのはあるでしょうね。誰でも生き物が殺される光景見るとショックを受けるものだし、そこで大声で笑っているハンターは悪者に見えてしまうでしょう。
 獲物を殺した後に、というか自分の支配下においた後に、笑いが漏れるのは仕方のないことです。一日の努力が報われたこと、猟友や猟犬との連帯が成功した事、何より、自分が返り討ちにあうかもしれない危険な仕事を上手に成し遂げ、緊張感から解放されたこと。こういうときには笑うのが人間の本質です。
 また、自分が殺めた生き物を哀れに思う気持ちがあっても、人の前では笑っている。それがハンターというものです。
 
 ディズニーリゾートやUSJがある埋め立て地、昔はカニやサカナが楽しそうに遊んでいたところに、土や砂利を放り込んで皆殺しにしたんでしょうね。そこまで突き詰めると酷ですか? 鉄砲を持っていないから、罠を仕掛けたことがないから、生き物を殺して遊んでいるわけではないなんて言うのは実に都合のよい話です。

18:00 | 投票する | 投票数(1) | コメント(0)