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2010/10/14

昨日の今日で刃物について訂正

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri
「ダガー規制に物申す」で触れた「ナイフを細かい番手でキンキンに研ぎすぎると長切れしない」という話ですが、いきなり訂正というか、追加情報です。
 
 昨日、一気に3頭のシカの解体、皮むきと肉そぎをやることになって、急なことだったので、ほとんどを1振の骨スキでこなしたのですが、最後まで切れ止むことなく作業を終えることが出来ました。もっとも刃を酷使する骨外しをやっていないのであまり手放しにほめることもできないのですが、切れ味と長切れを両立できないというわけでもないみたいで、先日、箱わなの止め刺しをしたときは研ぎ方が悪かったんでしょうか。
 
 ちなみに私がいま精肉に使っているナイフはすべて新潟の某社の物で、形が少しずつ違う骨スキとボーニング(洋式骨スキ)5振り、皮ハギと筋引きが1振りずつ。同じ鋼材で硬度は同じはずなのですが、各々研ぎやすさが違います。工業製品といっても、やはり微妙な出来のばらつきはあるんでしょうね。
 
 先輩のハンターによるとこの銘柄、姫路周辺で多く見られる精肉包丁よりもかなり刃の硬度が高く研ぎにくいようで、扱いに難儀しておられました。私自身も8,9月はスランプとでも言うのか、妙に研ぎができなくて、どうしてもナマクラになってしまっていたのですが、ようやく腕が戻ってきた感じがします。
 
 硬度が高いと砥石に刃を当てる力が強くないと刃が立たないのですが、力を入れすぎると手先が安定せずに、これまた丸研ぎになってしまいます。刃物を研ぐというのは不思議な物で、普通の砥石で上手くいかないときは、クランプで刃と砥石を固定するタイプの研ぎ機を使っても上手に研ぐことが出来ない。別に、体調が悪いとかいうわけでもないのに、3ヶ月周期ぐらいで研げない時期があるのです。
 
 これが砥げる時期になると焦って作業しても酔っ払っていても、油紙で紙吹雪を作れるくらいにきれいに刃が付くのだから不思議な物です。
 
 ご家庭の包丁が切れなくて困っている皆様。私に研ぎ直しを依頼するなら今がチャンスですよ。 


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