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2010/09/22

シカを撃つベジタリアン

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri
先日、在日米人の知人と話をしていて、面白いことを聞きました。
 
 彼の出身地はかなりハンティングの盛んな地域で、主要な獲物はシカ、ライチョウ、シチメンチョウ等とのこと。彼自身はハンティングはしないけれど、父親は若いころからたしなんでいて、最近から妹さんもハンティングを始めたそうです。そのハンティングを始めた妹さん、実はベジタリアンなんだそうで。
 
 なんで肉を食べないベジタリアンが野生動物を殺しちゃうの?? と、ちょっと驚いたのですが、彼らの考え方はこうです。通常我々が食べている食肉は、牧畜やフィードロットで肥育された家畜の肉で、それらを生産するためには品種改良や開墾、はたまた飼料の栽培等、自然環境に大きな影響を与えなければならない。半面、自分で野生動物をハンティングすれば、自分が食べる1頭を殺すだけで、環境に与える影響は僅少だ、というのです。
 
 ベジタリアンの中でも、乳製品のような直接動物の命を奪わないもの、あるいは、植物であっても本体を殺さない、果実のみを食べる人もいるそうで、ベジタリアンといっても菜食主義というよりは生活に対する考え方になってくるんだと思うんですが、彼らの主張も一理あると思います。
 
 反面、牧畜やフィードロット、近代的な養鶏や養豚が、安価で栄養価の高い食物を安定供給し、食生活を豊かにしていることもまた事実であります。食生活に倫理を持ち込むのも、富める人々の贅沢なのかな、とも思ったり。

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