関連バナー広告

日誌
事務局日誌 >> 記事詳細

2010/09/21

多分、銃剣は便利

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri
これまで事務局日誌でも触れたとおり、ノリ網に捕らわれたシカの処分とか、罠にかかったイノシシの処分には21世紀の今日であっても、極めて原始的なヤリを使用します。だいたい1.5メートルから2メートルくらいの頑丈な柄に、刃渡り15センチくらいの可愛い穂先をつけて頸動脈なり心臓なりの急所を突くわけです。簡単な道具ですが、シカの角やイノシシの牙のリーチ外から刃物を繰り出せば、素手にナイフを持った場合よりも飛躍的に返り討ちに遭う危険性は下がります。急場しのぎならホウキの柄に包丁をガムテープでぐるぐる巻きにしただけでも良いのです。
 
 さて、銃を使った猟でもナイフで止めを刺すというのは結構ある状況で、頭や首に命中一発でコテンとひっくり返すのが理想なんですが、腰や脚を砕いて身動きだけが止まることもままあるのです。
 
 私も今年の春に、自分の未熟からシカの下半身に9粒弾を命中させてしまい、腰が落ちて動けないものの陸に上がった魚のように上半身をバタバタさせてしまったことがあります。
 こういうときは肉を荒らさずに致命傷を負わせるために首を狙って弾を撃ち込みます。5メートルほどの距離まで近寄って、パカーンと1発。激しく頭を振っているために当たりません。もう一発、これも失中。ケチくさい話ですが、大物猟の弾は1発250円程度しますし、至近距離の地面に向けて発砲すれば着弾地点の小石などをはじきあげる可能性もあります。あまり無駄弾を撃つのも良くないので、銃の台木で後頭部をぶん殴って、フラフラになったところをナイフで頸動脈を切って止めました。いきなり刺しに行くと蹴られたり角で突かれる危険性があるので、とりあえず一発どつかなしゃあないんですわ。
 
 これが軍用銃よろしく散弾銃の銃口に銃剣を固定してヤリのように突ければ、もう少しスマートに止め刺しできたのになぁ、と思います。銃身に直接固定すると刺突の衝撃で照準が狂うだろうから、固定チューブ弾倉の散弾銃ならエクステンションチューブの先に着剣装置をつけて…。ハンターが返り討ちにあうことも多いイノシシの突っ込みにも多少は有効だと思います。
 
 もっとも今の日本の猟銃所持許可基準では軍用銃は禁止、しかも軍用銃の規定の一つが「着剣装置を備えている」なのですから、猟銃に銃剣をつけるというのはまぁー無理なアイデアですね。

05:24 | 投票する | 投票数(12) | コメント(0)