昨年からシカの焼却処分実験など、県の政策的シカ捕獲推進に関わってきましたが、ちょっと疑問だった事が
「山からシカの体が持っているバイオマスを持ち出してしまったら、山の中の生態系から何かを欠乏させてしまうのではないか」
ということです。
本来山の中にあるべき元素…動物の体ですから、元素レベルで見れば酸素、炭素、水素、チッソ、リン、カルシウムその他もろもろで構成されているのですが、炭水化物はともかく、固定されたチッソやリン、カルシウムは山から処理場に運びだされる一方通行で、山の土に補給される機会がありません。田畑であれば、人為的に肥料として撒かれるのですが…。
と考えていたら、シカが山から畑に出てくるのって、人間が撒いた肥料を食物の形で摂取し、自分の胃袋を使って山に運び上げて、山の土に糞の形で撒き散らす効果があるんじゃないかなーと思いつきました。
思いつきの事を文章にしても仕方ないんですが、残念ながら私にはこれを兵庫県で実証し、兵庫県の政策に反映させる時間はありません。たぶん兵庫県内に10万頭…今年の捕獲で減少しても、6~7万頭のシカが「人間の畑」で年間どれだけのエサを食べるか。普通、草食動物の1日の食餌量は体重の1/7というのがおおざっぱな計算の基準なんですが。その糞の多くはシカの寝屋に撒かれることになるはずですが、糞の形で山に「運びあげられる」肥料分がどれだけの量か。シカの肉体の形で運びあげられるリンやカルシウムはどれだけの量か。それらが急に減ったらどうなるか。実証できれば面白いだろうと思うんですが…。