昨日、行政関係者中心のシカ被害対策会議に出席してきました。
内容は有意義だったり有意義じゃなかったりでしたが、一つ行政側から気になる発言がありました。
「シカの旬は夏らしいが、夏は自然の餌が豊富なので餌で引き付ける罠では捕獲しにくいらしい。夏でも捕獲できる方法を考えれば、食肉として有効活用できるのではないか」
「らしい」「らしい」と伝聞と憶測だけのいい加減な発言ですが、これを言った人がアホなのが良く判ったという意味では値打ちがありました。
夏のシカが旨いらしいというのであれば、なぜ実際に食べてみないのか。狩猟行政に携わる身なら、駆除をやっているハンターから夏のシカを手に入れることはできるだろうし、その気になれば佐用あたりの道の駅でも通信販売でも購入できます。夏といわず冬といわず、一年を通して地元のシカを食べてみて、味の変化を把握してこそ有効利用の方策も判ってくるというものです。
また、罠での捕獲が難しいかどうか、自分で罠を仕掛けてみろとまでは言わないが、なぜ猟師に付き合って罠の巡回などをしないのか。自分の目で現場を見れば、難しいかどうか、あるいは罠のメリット、デメリットも実感として判るはずで、それを知ろうとしないのは怠慢以外の何者でもありません。
ちなみに一年を通して自分や仲間が処理したシカばかり食べている私に言わせれば、ロースやモモであればいつのシカでもおいしく食べられるものです。もしもきちんと処理した肉であるにもかかわらず不味いのであれば、それは料理の仕方が悪いのです。
逆説的に言えば、普及を推進するべき人間が真摯に食材としてのシカ肉に向き合っていないから、シカ肉の普及が進まないのです。
自らシカを殺し、処理し、料理して食べ、納得した上で他人に薦める。これをしていないから、いくら行政が旗を振ってもシカ肉の普及が進まないのです。