関連バナー広告

日誌
事務局日誌 >> 記事詳細

2011/03/03

フィオッキ・オフィシャルの実力2 大物の止め刺し

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri


シカを助けたり殺したり忙しい私ですが、今日はノリ網処理で前々から気になっていた事を確かめる事が出来ました。

 というのは、ノリ網処理やわなの止め刺しの場合、周囲のハンターはスラッグを使うのですが、至近距離の獲物を殺すのであれば7.5号24グラムのような競技用の弾で十分なのではないか、という事。もちろん、クレー射撃の弾でも人間の死亡事故は発生しているし、威力が十分なのは間違いない。

 スラッグを使う人の言い分は、バラ弾で撃つと…00バックを念頭に置いているのでしょうが、弾が散らばり跳弾やわなの損傷の原因となるというのです。でも、わなの止め刺しくらいの距離なら散弾はワッヅごと飛翔しているはずで、ちゃんと獲物に当たればこぼれようがありません。また、かすりもしなかった場合は、エネルギー量の多いスラッグの方が危険ですし、一方7.5号であれば、最悪人体に跳弾が到達しても、まとまって当たる事はないでしょうから重篤な負傷にはなりにくいはずです。また、スラッグで至近距離から撃つと、弾が獲物を撃ちぬく恐れもあります。頸や頭部はもちろん、胴体も貫通する場合があります。私が撃ったケースでは、胴体を貫いた弾が土にしっかりと食い込んでいたので、着弾地点に石でもあれば、危険な跳ね返りがあったかもしれません。

 今日は民家から十分に離れた可猟区域で、周りに人工物も無い絶好の機会。矢先に注意して、ノリ網に絡まったシカまで約2メートルまで間合いを詰め…ということは、銃口からシカの眉間までは1.5メートル。使用弾はお馴染み、トラップ競技用のフィオッキ・オフィシャル 7.5号 24g。一発でシカは即倒。頭蓋のど真ん中に開いた傷を確かめると、銃口(18mm)より一回り小さい丸穴。周囲に他の損傷はなく、貫通した痕もありません。弾は全て脳組織の中で留まっているようです。
 また、スラッグで頭部を射撃すると、頭蓋内部の圧力が上がるため、目玉が飛び出して、釣りあげられた深海魚のような姿になってしまいます。即死とはいえちょっとかわいそうなのですが、トラップ装弾の場合は軽量であるためか、顔が壊れる事はありませんでした。
 威力の方も、成体の頭蓋を完全に抜いているので、頸撃ちでも、イノシシ相手でも、十分に即死させられるでしょう。必要十分にして過不足ない、まことに扱いやすい威力です。発砲音も反動もスラッグよりは小さく、いろいろな意味で負担が小さいのも◎。

 ちなみに、競技用の弾、と言っていますが、無許可譲受で購入した分です。射撃用の許可で購入した弾は、狩猟や有害捕獲には使えませんので、ご注意ください。


15:14 | 投票する | 投票数(28) | コメント(0)