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2011/03/02

ツキノワグマの大量出没を考える

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri
去る2月27日に、森林動物研究センターのフォーラムに参加しておりました。
 
 議題は「ツキノワグマの大量出没を考える。」
 
 昨夏から秋にかけて、但馬地方を中心に、ツキノワグマの出没が相次ぎました。
 
 民家近くへの出現、錯誤捕獲…。捕獲数、放獣数、処分数、事故死体の引き取り、全て過去最多だったそうで、農林と森動研の担当者は全くお忙しかったようです。 
 しかし、そのお陰というか、研究サンプルも多く収集できたようで、ツキノワグマの研究も大いに進歩したそうです。フォーラムも非常に充実したものでした。
 
 
 我々ハンターは、自然の恵みの、一番ボリュームある部分を享受する立場におります。獲物は多い方が良いし、対象鳥獣の種類も豊富な方が良い。
 このような、ハンターのプリミティブな欲求は、決して野生鳥獣の保全活動と矛盾するものではありません。
 シカやイノシシやキジが、一定のルールを守っていれば、自由に捕獲しても数を減らす事はないという事実は、とりもなおさず自然の豊かさを表しています。
 
 ツキノワグマという大型の動物が生息できる環境は、誇るに値するものだと思います。一方で、クマがガレージの片隅で寝ていたり、台所で食べ物を盗み食いしたり…ちょうど野良猫のような状態であるなら、平穏な生活は出来ません。
 
 野山に獣が闊歩し、鳥は歌い飛びまわる…というのは誰もが持つ理想郷のイメージでしょう。そこで人間が暮らすために必要なのは、棲み分けの技術と知恵です。ハンターの存立根拠というのは、そのあたりにあるのだと思います。
 

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