これまでも何度か述べましたが、日本は銃の所持、運用にやたらと厳しい割りに、アメリカでさえ州によっては所有できないセミオートマチックのマグナムライフルが条件によっては所有できるという変な規制になっています。そのため、欧米では一般的、なおかつ極めて健全で無害な銃の遊び方ができない不自由な状態であります。
例えば、日本ではカスタムライフルといっても、既成のライフルをチューニング・アップするだけの場合がほとんどで、どうしても「調整」の範囲を出ない物です。
これが米国に行くと、ナマの銃身、すなわち鋼鉄のパイプにライフリングを彫っただけの銃身が売られており、30口径とか6mmとかの螺旋穴が開いているわけです。これに任意の深さの薬室をドリルで彫って、つまり同じ30口径のナマの銃身に.300winmagとか、308winとかの薬莢の寸法を彫り分けるのですが、それを自分でやって出来上がりの銃身にするのです。さらに、機関部も…ライフルのボルトの部分で、アクションというのですが、そのアクションも自分で選んで、銃身と組み合わせます。これはあまり選択の余地が無くて、モーゼルの軍用銃をバラしてアクションだけ使うか、モーゼルアクションを再現したダコタ・アクションというのならマグナムに対応したロングアクションもあるので、それを使うのが殆どです。それに、弾倉とストックも自分で選んだり木を削りだしたりして組み合わせ、自分だけの1挺を作るのです。日本で言えばモンキーバイクを組み上げるみたいなもんで、それは楽しいだろうと思います。
日本で自由に銃をいじれるのは、せいぜい光学機器とストックくらいでしょうね。猟期が終わったら、私の870もちょっといじって、写真の七面鳥撃ちバージョンみたいなのにしようと思ってます。七面鳥撃ちは中距離でゆっくり動く地上の的を撃つので、射撃のスタイルとしては本州の鹿の巻き狩りと似ていると思います。光学サイトは米軍のM4についているトリジコンの4倍固定が、視野も広く頑丈で使いやすそうです。これをレシーバーに直付けして、オリジナルのディアスラッグガンにしたいな、と。
みんな持ちたくてもなかなか持てない実銃をせっかく持っているのだから、カスタムもチューニングも愉しみたいものですね。