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2010/07/13

ガバメントハンターの問題点

Tweet ThisSend to Facebook | by kanri
これまで何度も触れてきたとおり、兵庫県ではシカの増えすぎが問題となり、県の政策ではいかにしてシカの数を減らすかが至上命題となりつつあります。シカによる食害のせいで農業を捨てる、林業を捨てる。この状態が続けば、地域の存続が危うくなってしまいます。
 
 しかし、趣味として狩猟を楽しむ一猟友会員からすれば、シカが増えすぎているから政策的に減らすべし。特に、公務員をハンターにして、ガバメントハンターを組織すべし、という方針には問題があると思います。
 
 まず、生態系というのは人知を超えた微妙なバランスの上に成り立っております。シカの数が多いならたくさん殺せばよいという単純な論理は長続きしないでしょう。
 
 次に、ハンターはシカをはじめ、獲物の数を減らすための存在ではないということがあります。もちろん、ハンターは獲物を捕らえ、その数を減らすこともできます。しかし、獲物を減らす一方ではいつかはその数はゼロになります。ハンターは、種の絶滅を避けつつ、一定の数を捕獲する技術を持っているのです。もちろん、この技術の中には獲物を増やすことも含まれています。 
 一方で、公務員ハンターは税金を投入して維持する以上、効率を第一に要求されます。すなはち、成績を上げるために何が何でもシカを殺せ、という状況が起こりうるのです。そうなったら、勲章のために戦争を起こすのと何も変わりません。数を稼いで獲物を殺すのは、ハンターの本分ではなかろう、と私は考えます。
 
 結局、公務員ではない趣味の、あるいは専業のハンターから野生環境の情報を収拾し、行政、狩猟者、地域住民すべての人々が共有できる仕組みを作るほうが良いと思います。
 
 さらに突っ込んだ話をさせてもらえば、シカによる食害のために農業や林業が放棄されるほど、それらの産業の経済的競争力が下がっている事もまた問題なのであります。公務員ハンターの整備よりも優先されるべき事業はいくらでもあると思います。

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